認知症の人の気持ち

”どんな気持ちで生活しているのか”を考えたケア

認知症の人の気持ち

れんげハウスには、「認知症の人の気持ち」と書かれた紙が貼ってあります。
認知症を自ら患いながら、啓発・講演活動を行うクリスティン・ブライデンさん。
これは、彼女を特集したテレビ番組から、「認知症の人の気持ち」を彼女の言葉やナレーションなどの一部をつなぎ合せ、文章にしたものです。
彼女の言葉は、認知症の人の日常生活を、周囲が支援する上で、多くのことを示唆してくれています。

  

認知症の人の気持ち クリスティン・ブライデン

認知症の人

「どんな気持ちで生活しているのか」

「どんなことで生活に困難を感じているのか」

「どんなケアーを求めているのか」

  • 私の顔を見たら声をかけてください。
  • 挨拶をしてくれれば、少し安心できます。
  • 上の方から声をかけられると、責められている気分になります。
  • そして、早口で言われると、不安になって逃げたくなるのです。
  • そんなに一度に言われたら、しかられたり、責められている気分になり、落ち着かなくなるのです。
  • そんなに一度に言われても、私には理解できないのです。
  • 私は順序立てて話せないし、何もできないのです。
  • 強制されると大きな声を出してしまうし、その場から逃げたくて歩くのです。
  • 説明されても、「いやだ」という言葉が出ないので、だから「ほっといて」と暴力が出るのです。
  • 私の顔を見て、手をとって、ゆっくり話してくれるとホッとするのです。
  • 時計を見ればわかるのですが見ることも忘れ、今何時かわかりません。
  • 庭を歩くと草花が綺麗だとわかりますが、いつ来たか、どうやって帰るかが分からないのです。
  • 気持ちと行動が伴わないのです。
  • 何かがおかしいと感じても、うまく言えません。
  • 雑音があればイライラして逃げたくなり、夜になると「何か忘れていないか」「何かしなければならない」と思い不安になります。
  • 一人でもいい、見慣れた人が居ると話したくなり、安心するのです。
  • 一人の時は不安になって、知っている人を探したくなります。
  • あながたいると安心できるのです。私の側にいて、見守ってほしいのです。

ユマニチュードを取り入れたケア

スタッフは、ユマニチュードという認知症ケアの手法を学びながら、日々の生活サポートを行っています。
ユマニチュードには「見る」「話す」「触れる」「立つ」の4つの柱から、150以上の技法があります。
具体的には、「話す」場合、相手から反応がなくても、スタッフはポジティブな言葉を積極的にかけていきます。

れんげハウでは、スタッフ全員が利用者の方に寄り添いながら、介助・ケアを行っていきます。